NVIDIA、40言語対応の文字起こしAI「Nemotron 3.5 Transcribe」を商用可で公開
技術関連PC Watch(Impress)
NVIDIANemotron音声認識オープンウェイト話者分離オンプレ
NVIDIA が文字起こし・翻訳・話者分離に対応するオープンウェイトモデル Nemotron 3.5 Transcribe を公開した。文字起こしは40言語、英語との翻訳は31言語、話者分離は13言語。ライセンスは OpenMDW-1.1 で商用利用も無償。1回に最大1時間の音声を処理できる。
何が発表されたか
- 文字起こし40言語、英語と他言語間の翻訳31言語、話者分離(誰が話しているかの識別)13言語に対応。1回あたり最大1時間の音声を処理する。
- アーキテクチャは MoE。総パラメータ34B/アクティブ4.3B、コンテキスト長65,536トークン(Hugging Face 側の表記は「30B-A4B」で本文の34Bと一致しない点に注意)。
- 精度:Hugging Face Open ASR の平均WERが英語5.33%、7言語4.62%、長尺音声10.98%。NVIDIA はオープンウェイトモデル中で最良としている。David AI の DAI-ASR-I18N ではオープンウェイト1位・総合2位。
- スループット:NVFP4 量子化モデルを RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition 1枚で動かし、100時間の音声を3分未満で処理できるとする。
- ライセンスは OpenMDW-1.1。商用利用を含む無償利用が可能。
- 入手:ベースモデルは Hugging Face。FP8 / NVFP4 量子化版は「近日」。vLLM でのデプロイ、NeMo-Speech.cpp でのローカル実行に対応。RTX Spark / DGX Spark / Jetson AGX Thor でのオンデバイス処理も訴求。音声データセット Granary v2 も同時公開。
開発者への影響
商用可のオープンウェイトで話者分離まで入っているのが実務上の分かれ目。議事録・インタビュー・コールセンターのログは「誰が話したか」が付かないと使い物にならず、ここだけ別サービスに投げる構成がこれまでの定番だった。1モデルで済むなら、音声処理のパイプラインが1段減る。
費用面では、従量課金の音声APIを使っている案件で比較する価値がある。100時間を3分という数字は上位GPU前提なので、そのまま自前環境に当てはまらない点は割り引くとして、処理量が多く単価が効いてくる案件ほど自前運用の損益分岐が近づく。
もうひとつ効くのがオンデバイス/オンプレという選択肢。医療・法務・自治体のように「音声を外部に出せない」要件がある案件で、クラウドAPIを使わない提案ができるようになる。Jetson や RTX ワークステーション上での実行が明記されているのは、その種の案件で引ける材料。
逆に注意点は、日本語の精度が公表ベンチマークから直接は読めないこと。採用前に実データでの検証が必須で、とくに専門用語・固有名詞・複数話者の重なりは試しておきたい。
補足
公式発表は未確認(PC Watch の報道に基づく。NVIDIA 公式ブログ原文は本稿では確認していない)。NVIDIA の発表日は10月28日。
